戦争非難


 ここの所のイラクvsアメリカ情勢を見ていると、どう考えてもアメリカの我侭が目立つ。アメリカと日本、2重3重に理不尽が有るのでは無いか。その辺を簡潔に検証してみたい。

 まずアメリカとイラクについて検証する。

1.イラクとテロの関連性
 イラクも確かに灰色色が強い。口ではテロとの関連性を否定しているが、証拠が無い。しかし、だからと言って戦争に結びつけるのはおかしい。民主主義のルールに乗っ取ると、逆にテロとの関連性に対しての証拠も無い以上、「白」である。よって攻撃を仕掛けて良い理由にはならないので、この件は要因から外す。
 (実際、アメリカもこの件に関しては公の席で攻撃理由から外している。)
 (しかし、テロ問題は大きな問題で有り、別の論議が必要では有るのだが)

2.国連
 最低限、守らねばならない要で有る。これを無視した戦争は「絶対的な悪」で有り、その「悪」が正当化されるならば、国連の存在意義、国際社会のモラルは破綻する。
 しかし、アメリカは国連決議を無視してもイラク攻撃を行うと断言しており、仮にポーズだけだったとしても実際にミサイル廃棄を行い、「我々は査察に協力するつもりである」と言っているイラクの方がよっぽど「正義」である。いや、明らかに、戦争回避を狙った国際世論に助けを求める政策なのは見え見えなのだが、逆に弱者で有る事の自覚が伺えて可愛そうにすら思えてくる。
 確かに査察内容には不透明な部分も有り、破壊兵器保持の可能性も残るが、少なくとも核兵器保持の可能性が無い事は査察結果が保証している。明らかに「弱者」である。
 それでも尚、アメリカはイラクの条約違反をしきりに強調するが、言ってるアメリカ自身はどうなのか?
 「国連イラク・クウェート監視団(UNIKOM)は7日、イラク・クウェート国境に設置されているフェンスが壊され、軍用車両が通れるゲートが7カ所で確認されたと発表した。米軍の対イラク攻撃準備とみられており、UNIKOM報道官は「深刻な違反だ」と語り、国連本部に事態を報告したことを明らかにした。」
 こうなると、ブッシュもただの「駄々っ子」に思えてくる。

3.根本
 がしかし、一般的に今回のアメリカを批判する人々は「国連の決議に納得せずに戦争をしたがるアメリカは良くない」との印象を持っているが、そもそも国際条約自体がおかしいのでは無いか?なぜなら、国連はアメリカ主導で出来上がった機関であり、国連を中心に取り決められる国際条約はアメリカの損にならない様に決められる。
 そこで、「アメリカとアメリカの認めた国は武器を持っても良く、それ以外の国は武器を持ってはいけない」とする条約が強者と弱者を生み出し、国際摩擦を生むので無いのか?
 アメリカは思う存分武器を保持し、その上で朝鮮やイラクに「条約なんだから、武器を捨てろ」と責め、逃げ道も作らず追い込むから、今回の様な事態が起こる。
 イラクも朝鮮も、アメリカとまずは「対話」したいのだ。にも関わらず、アメリカはそれに応じず、「武器を捨てろ、言う事を聞かなければ攻撃するぞ」の一点張り。
 話し合いにも応じてくれず、「攻撃するぞ」と言われて武器を用意しない国は有るのだろうか?(日本なら有り得るか・・・)
 もっとも、悲しい事に最終的に国連はアメリカ、イギリスを肯定せざるを得ないだろう。なぜなら、国連はその存在意義を守らねばならず、国連決議無しのアメリカ独断攻撃を許すとその存在意義を守れないからだ。
 結局、国連も言い訳が必要なのだ。「今回の戦争は国連が許可したものであり、アメリカはその決議を守ったのだから、国連の存在意義は維持できている」と。所詮、アメリカ主導の国連に、決議を守らないアメリカを制裁するだけの力は無いのだ。

4.結論
 結局、アメリカは、いやブッシュ政権は「悪」なのだ。朝鮮やイラクは「窮鼠猫を噛む」状態に過ぎない。アメリカが対話に応じ、お互いに武器を削減し、和平に向けて外交を模索すれば少なくとも「仲良く」は出来る。しかし、そうするとアメリカはしんどい経済問題に取り組み続けなければならない。アメリカにとって、イラクを攻撃し、(日本の様な)アメリカ傘下の独立国家にする事はアメリカ経済に取って計り知れないメリットが有る。でも、この発想は20世紀以前の侵略戦争となんら変わらず、道徳観念が退化しすぎである。
 (逆に朝鮮の様な資源の無い国は侵攻してもメリットは少なく、逆に軍事費を費やすデメリットの方が大きいので、朝鮮が幾らミサイル発射実験や偵察機威嚇をしても相手にしていない。また、制裁するなら軍事制裁では無く経済制裁を進める事も明言している)

次に日本の対応について検証する。

 もう日本については語るに落ちた状態で、何も言いたくないのだが、気力を絞って書く。

1.アメリカ支持
 政治的に考えて、朝鮮情勢とアメリカとの親和性を懸念しての判断だ。小泉は言っている。「国民の意思に反しても正しい判断が必要だからこうした」と。
 しかし、その判断が「正しい」と思っている浅はかさに涙がちょちょぎれる。
国対国とは言っても、最終的には人間対人間。我々の隣人との付き合いとなんら変わりない。よって、今回のアメリカ支持は他の国にどの様な印象を与えるのか・・・

 アメリカ:日本が俺らに逆らえるはず無いよな。同意して当たり前。そうそう、犬は犬らしく尻尾を振れ?
=日本、対アメリカ外交力:-20pntのダメージを受けた
 諸外国:日本ってほんと、アメリカの犬だよな・・・だっせ。平和促進、戦争放棄の国じゃ無かったの?
=日本、対諸外国外交力:−40pntのダメージを受けた

 第2次世界大戦後、アメリカ支配下に置かれた国で、未だにアメリカの犬に成り下がってる国は「日本」だけである。ドイツもフランスもアメリカに「間違っている物は間違っている」と言える国に成長して来ているのに。

2.その結果
 小泉、川口も、周りの国から反感を買い、全ての国から馬鹿にされてるのを少しだけ肌で感じた。そこで、ほんの少しだけ、自己主張をしてみる事にした。
 「アメリカがイラクに攻撃を仕掛けた際に、我が日本は、アメリカに軍事支援は一切致しません。そして、戦争終結後の復興支援として、数百億円を準備する用意が有ります。」
 あ〜言っちゃったよ・・・・(_ _;
 日本国政府は、これが「カッコイイ」と思っているらしい。
 とか言いながら、「政府は8日、米国のイラク攻撃に対する貢献策の一環として、テロ対策支援法に基づき海上自衛隊がインド洋周辺で実施中の米艦艇などへの給油量を、大幅に積み増す検討を始めた。給油が始まった01年12月以降、米英両国に無償供与した燃料の総量は1年3カ月間で28万キロリットル、約106億円相当。米艦166回、英艦11回の計177回に上る。」
 やってる事滅茶苦茶やん・・・(_ _;

3.経済
 日本の経済は破綻すると言われて久しい中、未だに景気は回復せずにいる。今は少しでも国力を付けて、景気回復に専念すべき時で、無駄な出費は論外。だのに、最近アフガン支援で40億もの金を放出し、未だにODAも多額を拠出している。貧乏真っ只中の日本が経済成長中の国に金を流すなんて・・・(絶句)
 アフガンにしたって、アメリカが壊したんだからアメリカに責任を負わせれば済む話である。だのに、アメリカの尻拭いをしている。
 最終的に、誰が尻拭いをするのか・・・・それは「日本国民」である。税金と交通違反金を吊り上げて、倫理性が全く無い「飲酒運転時の同乗者罰金」を設け、1円でも多く・・・いや、30万円でも多く金を国民からむしり取ろうとする。
 そして、国民が尻拭い出来くなった時に、日本は「破綻」する。
 そんな皮一枚で繋がっている日本経済を維持する政策を取るどころか、「アメリカ戦争、賛成賛成、金は出す出す」言っちゃってる訳で、これが小泉の「正しい判断」?笑ってしまう。
 また、「国益を考えて」と言う言葉を良く耳にするが、今は経済的な国益を第一に考える時であるはず。アメリカがイラクに攻撃を仕掛ければ、99%アメリカが勝つだろう。その時、日本の経済状況はどうなるのかを予想してみる。
 ・復興支援に数百億円の支出
 ・アメリカは体裁上、イラクの石油資源を完全占領しないまでも、利権を幾らかゲット。結果としてイラクから輸入している日本での原油価格は上昇。
 ・アメリカ経済はしばらく下降するが、次第に景気が回復。為替は一時期円高になるが、その後一層円安が進む。
 ・日本の平均株価は一旦上がり、アメリカの株価上昇につられてしばし高値をキープ。しかし、円安と原油価格上昇を受けて最終的には暴落。
 ・企業は原料費の値上がりを受けてデフレをストップさせたいが、消費者が追いついていけずに倒産する企業は益々増える。

 結果として、日本経済に悪い影響は有っても、良い影響は決して無いと言える。

4.日本の取るべき道
 日本もいい加減、アメリカの犬はやめるべき。日米安保条約が有ろうと無かろうと、今はアメリカに「支配」されてるのは間違いない。そもそもアメリカに都合の良い条約である「日米安保条約」なのだから、多少は逆手に取る位の事をすべきである。それが、将来的な外交力に繋がるだろう。
 現状、アメリカは「日米安保条約」をかさに、交通事故やレイプ犯罪などを有利に展開し、日本は泣き寝入りしている。これだけでも十分に屈辱的である。しかし、日米安保条約に「アメリカの国連意見に賛成しなければならない」や「軍事支援をしなければならない」と言う項目は無い。
 しかし、「日本の安全を保証する」との項目は有るのだ。
 今のままでは、仮に朝鮮から日本が攻撃されたとした場合、アメリカは日本の「米軍基地」のみを守るだけだろう。
 その際のシナリオを予測すると、事前に行われていた経済制裁により、朝鮮の軍備力は日本を攻撃するのがやっとだ。日本が攻撃を受ければ、アメリカは米軍基地を防衛し、朝鮮に攻撃。結果としてアメリカが勝利し、またアメリカ支配下国家が1つ増える。日本は大ダメージを被り、益々アメリカ依存型にならざるを得なく、米軍基地を防衛したアメリカの言い分「我々は日本を防衛した」に対して「ありがとうございました」と言わざるを得ない。
 なぜなら、日本はアメリカになめられているし、明らかに「いじめられっこ」であるからだ。
 いじめられっこがいじめられない様になる為には、キバを剥くのがセオリーだ。確かにいじめられっこがキバを剥けば、その場は叩かれるだろう。「こいついじめられっこの癖に生意気に反抗してるんじゃねーよ。」とボコボコにされるだろう。それでもひつこくキバを剥けば、明日からは、いじめっこも一目置くはずだ。
 そう、日本は
 ・イラク攻撃には国民の総意を代表して反対を表明する。
 ・アメリカがイラクを攻撃した際には、いかなる金銭的保証もしない。
 ・朝鮮が日本を攻撃した場合には、日米安保条約に従い、アメリカは日本を守らねばならない。
 ・アメリカは戦争回避の為にイラク、朝鮮と対話すべきだ。それが結果として、日本の安全を守る事にも繋がる。
 と言うべきなのだ。

 その様な方法でフランスやドイツはアメリカや他国に対して外交力を培って来たのだ。
 やり方の是非は置いてといても、いじめられっこがキバを剥くと言う観点では、イラクや朝鮮がまさに実践しており、その点に付いてだけ言えば、日本より幾らかはマシとも言える。


 最後におまけ

 ほんと、朝鮮って現代のナチスドイツを地で行ってますねぇ・・・・まぁ、それを言ったらブッシュもそうですが、現代的なセンスを持ってないない。まだフセインの方が現代的なセンスを持ってると思う。(過去は別)
 がしかし、これだけは声を大にして言いたいのですが、現代道徳観念から「正義」な国と「悪」な国が存在し、朝鮮の様に個人的にもムカ付く国も有りますが、それらは「国」=「政治」が悪いので有って、その民族が悪い訳では無いと言う事です。だから、どんなに朝鮮がムカ付く国であろうと、朝鮮人そのものに偏見を持つのは絶対に「間違い」です。
 その民族に悪意を持つ事こそ、戦争を誘発する思想だと思っています。(外国人学校卒業者の大学受験資格緩和に朝鮮人学校を対象外にすると言う国の政策は、国民を代表してその間違いを実践しています。絶対に許せない事です。)
 朝鮮人もアメリカ人もイラク人も、私と同じ考えの人々は大勢いるはずです。
 逆に、アメリカ支持している日本を見て、=日本人全てがアメリカ支持=日本人はムカ付くと思っている外国人がいたら心外なのと同じです。
 そして、戦争は、その様な平和主義者の命も奪う無差別大量殺人です。
 軍事産業も肯定する気は有りませんが、現代の経済事情からどうしても外せず、それを背景に戦争を避けられないと言うのであれば、戦争をしたい人々だけを特定の地域に集結させ、地域限定で戦争をして貰いたいものです。(かと言って、結果的にアメリカだけがイラクの石油利権をゲットしたらやっぱりムカ付くけど)

 まぁでも筋から言えば、本来アメリカがイラクに言わなければならないのは、「よし分かった。じゃぁイラクはテロと本当に関係なく、わが国と仲良くしたいのだな? ならば、イラク主導でテロを撲滅せよ。これの成果が出ない時は、イラクがテロを支援していると判断する」なのでは無いか?

 話は飛ぶが、MSNのアンケートによると、悲しい事に30%もの日本人がイラク攻撃に賛成している。賛成派によると、「反対してる人は平和ボケ」だそうだ。
 私個人的には、逆だと思う。戦争を体験していない平和世代だったり、戦時中に悲惨な体験をしなかった政治家だからこそ、平気で「戦争賛成」と言えるのでは無いだろうか。戦争の悲惨さを体験してる人間ならば、間違っても「賛成」は出来ないだろう。
 MSNで賛成票を入れた方には、少なくともMSN内の記事をよく読んで欲しい。
http://news.msn.co.jp/articles/snews.asp?w=407339
 確かに朝鮮の脅威は有るが、だからと言って=アメリカ支持は短絡的過ぎないだろうか?


2003.03.09 Toshi


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